落雷によるパワコン遠隔監視装置の故障とCTセンサー計測について |

お盆も過ぎ、夏の終わりが近づいてきましたね。今年は6月の空梅雨から始まって、8月は異常な雨の多さでした。そして雷も今年も多かったですね。

こんな雲がどんどん大きくなり、暗くなって・・・

突然の夕立から・・・

大きな光の後、どーーーん！ってあれですね。

太陽光発電は本当に雷に弱いです。というか、電器製品は全てにおいて雷に弱いです。さらにパワコンのような電子機器はなおさらです。
まさに去年の今頃も雷の記事を書きましたが、ことしも非常に興味深い事象に出会ったのでお伝えしたいと思います。

遠隔監視装置を全国で販売しておりますと、非常に色々な現象に遭遇します。今回取り上げたケースは以下のようになります。

・オムロンのパワコン9台にてRS485通信による遠隔監視装置を取り付けている。

・落雷によって遠隔監視が出来なくなる。

・現場に駆けつけるとパワコンが数台停止している。

・正常に発電しているパワコンもあるが、遠隔監視上では全てのパワコンが監視できない。

オムロンパワコンでは雷によって故障したパワコンが一台でもあるとすべての監視が出来なくなることがあります。

故障したパワコンの通信端子から発せられるノイズが通信ケーブル（LANケーブル）を伝って他のパワコンのRS485通信に影響を与えていることが考えられます。

また、やっかいなことに

正常に発電しているパワコンでもパワコンの通信端子の部分のみ壊れて、監視が出来ないと言うことも発生しております。そして他の正常なパワコンにも影響します。この場合でもパワコンの交換が必要になります。

こちらも推測になりますが、発電所付近で落ちた雷が誘導雷となって異常電圧や誘導電流を引き起こし、パワコン内部に侵入し通信端子を伝って他のパワコンに伝わっていくのだと思います。

この通信端子部分が電子機器で非常に過電圧に弱く、パワコンの故障を引き起こしているのだと思われます。

雷に電話やファックス等の通信機器（電子機器）が非常に良く壊れる現象と一致しますね。

オムロンのパワーコンディショナーは非常に優秀で本当に自然故障をするという報告を受けておりません。弊社でものべ500台以上オムロンパワコンを設置しておりますが、本当に故障しません。これは紛れのない事実ですが、雷による故障への耐性が弱い気がいたします。

ただし、これは雷という特殊事情と雷の地域性もあるので同じ場所にオムロン以外のパワコンが着いていたとしても起こりうる現象かもしれません。

さらに言うと、圧倒的なシェアがあります。さらに低圧ではオムロンのパワコンは5.5kwなので9台付いているので台数も増えます。（10kwパワコンの場合は5台）

異常のことから僕が販売業者や発電事業者の皆様にお伝えしたい事は次の点です。

　実はCTセンサーでの監視・計測の方が雷耐性が高いと言うことです。こちらにすればあるパワコンに異常電圧や誘導電流が進入してきても通信回線を通じてパワコンが物理的に接続していないので被害が最小限で防げるからです。少なくとも連鎖はしないです。こちらにすれば、通信端子が壊れてRS485通信が出来ずに発電だけしているパワコンは少なくとも交換しなくてもすみます。10年保証の範囲内であれば問題ありませんが、それ以降のことを考えればCTセンサーにしておけば雷の事だけ考えれば、被害が最小になります。

また、CTセンサーバージョンは施工が非常に短時間で確実に出来ます。またパワコンも選びません。また、弊社のひだまりeyesはCTセンサーでの監視でも非常に高精度です。最初に数万円高くなりますが、雷が一回入ったら直ぐに費用は逆転いたします。20年のリスクを考えたらもしかしたら安いかも知れません。

最近、それに気がついて、最初からCTセンサーバージョンを選ばれる販売店も見え始めました。逆に言うと施工性の楽さと計測の精度が非常に満足のいくものだと言うことが言えます。

私の率直な意見はどちらも正解だと思います。ただし、落雷被害を考え、10年後以降の保険が利かない時の修理を考えるとCTセンサー計測の方がいいかもしれません。あるいは10年後以降も雷保険に入ることは必須と言えるでしょう。　また、計測機器も保険の対象になる保険に入られることをおすすめいたします。

正直わたしは、ここまであからさまに書く必要は無いのかも知れません。しかしどうしても後悔をしたくないのです。

『ひだまりeyesを利用するすべての人』に『すべての情報』を提供して、その判断を決めていただきたいのです。情報操作のようなひとつの偏った情報では駄目。A案もあればB案もある。そのすべてを提供する。それが監視装置メーカーであり、再生可能エネルギーを推進する立場の私の責任であると思っています。

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