安川10kwパワコン 発電不具合を見極める

ひだまりeyesを使っていると得られる数値から様々な不具合を推測できます。

弊社の10kwパワコン 24台の 発電所ですが、通常の発電状況はこちらになります。

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多少のでこぼこはありますが、ほぼ一定です。それが5月4日はこんな状況でした。

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明らかに2番と5番が少ないです。

ここでまっ先に考えられる事は

パワコンに内蔵されている直流接続箱5回路のうちの2回路ないし3回路のブレーカーダウンです。

私は現場に行きました。午後3時くらいですが、2番も5番も他のパワコンと同じ瞬時値5.4kw程度を示しており、正常に発電しておりました。また、当然のことですが、直流集電箱もブレーカーは落ちておりません。

みなさん、何が考えられると思いますか?

ここで私は今日の発電データをダウンロードして パワコン毎発電量グラフ作成ツールに入れました。

その結果がこちらです。

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明らかに午前8時から午後2時までが他のパワコンに比べて発電量が極端に低下しております。午前8時前と午後2時以降は他のパワコンと同程度の発電をしています。

そうです。もうおわかりですね。2番パワコンと5番パワコンに抑制が起きていたのです。(4番も起きています。) 今日はゴールデンウィークで日射も最高でしたので、様々な要因が重なり、電圧抑制が起きていたのです。

このように、監視装置から得られる様々な情報を駆使すれば、わざわざ現場に駆けつけなくても、現場で何が起きているのかある程度推測できます。

いつもと違う状況が起きたとき、なぜそうなったかという理由がわかると非常に安心できます。理由がわからないことが不安になります。せっかくパワコンは私たちに語りかけてくれているのですから、その与えられた情報を駆使して、不具合を推測しなければもったいないですよね。

ただの発電量表示装置ではいけません。発電量監視装置を通り越して、発電量遠隔不具合推測装置(メンテナンス装置)を目指さないといけません。

弊社の監視装置を選択して頂いた販売店様とユーザー様には、期待以上の恩返しをしたいと思います。

ひだまりeyesの設計理念は、

「与えられた情報を様々な切り口で全力で駆使して、発電所の現在を把握し、将来を予測する。」

です。

ひだまり品質、ひだまりプライドです。

 

 

 

 


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武井 理

武井 理

ひだまりeyes開発者。FIT開始時から産業用太陽光の設計・施工・販売をすべて手がける。当時から理想の監視装置を探すが、いい物がなくて絶望。ならば自分自身が理想の監視装置を作ろうと一切の妥協を排して理想の監視装置を開発。現場の最前線を知る、太陽光発電のプロフェッショナル。